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今回の演劇発表会に私が関わることになったのは、催しに先立って同中学校で行われた吹奏楽部とプロアカペラグループのコンサートの照明・音響を手がけたのがきっかけです。役者である生徒さんのセリフを観客に確実に届けるためマイクを使いたいが、如何なものかと演出の先生より相談を持ちかけられました。「客席に向かって大きな声で喋る」という基本的なことができなければ、何をしたって無駄であるのに、先生は「マイクを使えば何とかなる」と思っているのではないか、という疑念もありましたが、とにかく話を聞いてみました。聞いてみてビックリ。中学生の演劇ともなれば、役者の演技ばかりに比重が掛かり、裏方まで神経が届かないのが普通だと思っていたのが、音響や照明スタッフが10名、大道具の制作や劇中でのセットスタッフが15名と出演者の人数を凌いでるではありませんか。私はすっかり嬉しくなって関わってみる気になりました。
人件費と機材費にかける学校の予算は、我々の常識的な額から言えば半分以下。だからこちらからのスタッフは私一人。搬入は先生と生徒さんで、設営は私の指導のもとその機材を扱うものでやる。機材の操作は私が教唆するが、オペレートにはタッチしない、という方針で関わることになりました。
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スピーカー 2台
音響調整卓 1台
パワーアンプ 1台
狭指向性コンデンサーマイク 6本
CDデッキ 1台
MDデッキ 1台
パーライト 8台
調光卓 1台
調光ユニット 1台
クセノンピンスポット 1台
インカム 6台 |
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前日午前中は先生や生徒さんたちで体育館にシートを敷き、 客席椅子を並べ、
窓は暗幕で塞ぎました。私は午後に到着して、 皆で搬入・設営。夕方より1回目のリハーサルがありました。「生徒がこれまで使い馴れてきた体育館の音響機材で」と言う話も先生から出ましたが、 せっかく質の高いものを用意しているので私の機材でと説得。この日のリハーサルは機材の扱い方や舞台道具の動きを中心に行いましたが、何の心配も要りません。リハーサルでは生徒たちは難なく私の持込機材を使いこなしていました。
前日午前中は先生や生徒さんたちで体育館にシートを敷き、 客席椅子を並べ、
窓は暗幕で塞ぎました。私は午後に到着して、 皆で搬入・設営。夕方より1回目のリハーサルがありました。「生徒がこれまで使い馴れてきた体育館の音響機材で」と言う話も先生から出ましたが、 せっかく質の高いものを用意しているので私の機材でと説得。この日のリハーサルは機材の扱い方や舞台道具の動きを中心に行いましたが、何の心配も要りません。リハーサルでは生徒たちは難なく私の持込機材を使いこなしていました。
開演のブザーが鳴り、客電も暗くなりいよいよ本番。2度にわたるリハーサルで全員自信もつき、舞台上の役者の声も大きく、照明・音響・道具が舞台演出効果を高め、観客にその演技が伝わっている様子かうかがえる。本番公演は1時間でアットいう間に終了。中学生でもこれほど完璧に演出・進行ができるのかと感激。お客さんも大満足。
我々、照明・音響業者がこの演劇公演のオペレートをやったとしても、これほど完璧なサポートができたでしょうか。それをするためには2回のリハーサルでは無理であり、それ以上付き合うとなれば学校に経費的な負担をかけることになる。プロのオペレーターから見れば、素人である中学生のオペレートは細かいところに神経が行き届いてないといえるが、それを補って余りあるのは、仲間と今まで芝居を作り上げてきた過程で培ってきた感性や、演出や役者との意思の疎通である。そういった意味でも我々は部外者であり、演出や役者は我々と我々の手法に遠慮もあり、我々に仕切られるのも面白くなかろう。我々も「これはしてはいけない」という常識にとらわれているので、素人の手法に新鮮さを感じる。
学校現場で絶えず付きまとう我々業者への経費的な制約上、通常のショーのようにこちらのスタッフを投入するわけにはいかない。この演劇発表会の中学生が極めて短時間に機材のオペレートに馴れ、感性あふれる自己表現ができる事実に着眼し、生徒自身で仕込みバラす楽しさ、照明や音響での自己表現、裏方の喜びをこれからも伝えたいと思います。 |